フラワーショップテラオ

以前「おくりびと」という映画を見たときに

主人公がオーケストラをクビになって

職探しをしていると、「旅立ちのお手伝い」というフレーズが。

てっきり旅行の仕事かと思って、面接に行くと…・・・

 

そう、「旅立ちの花」とは、葬儀のお花のこと。

 

先日、私が担当している会社の会長が亡くなられました。

奥様が「主人が生前、＝お花はテラオで＝　と申しておりましたので

葬儀のお花、テラオさんへ全部お願いします。」と電話をくださった。

（ぜ・全部？いくつになるんやろ？）

 

早速、葬儀を仕切っておられる、

これまた私が担当している会社から連絡が入りました。

「寺尾さん、お宅のキャパ、どれくらい？」

 

花屋なら誰でもわかる、いくつになるか

先の見えない葬儀花の注文は恐ろしいです。

私ども、キャパは８０基はOK!　あとは花材です。

 

先方様には、「本日正午までに受けた分で閉め切ります。」と

お伝えし、なんだかんだで７２基の注文を頂きました。

お通夜後、追加２基で結局７４基となりました。

じいちゃんは、菊２０００本のほかユリ・カーネ等の仕入れに走り、

社長自ら生花の製作（うひゃ～）

私は、友人に電話し、名札原稿を送信、スタンドの設置を指揮、

御葬家・会社と、名札と順序の確認・・・・・・・・・・・。

めまぐるしい時間が過ぎ、整列した自社のスタンド花を見て

じい～～んときてしまった。（あ～、会長、やりましたよ！）

亡くなられた会長の（ちょっと若いころの）遺影を見て、うるうる（涙）。

 

社長と一緒にお通夜に向かい、参列者の方々から

「綺麗なお花、会長もお喜びですね。」の言葉を頂く。

 

「あぁ、本当に花屋でよかった。」と痛感。

＝花は、寺尾で=

 

会長、ありがとうございました。

その言葉だけで、花屋として満足です。

早すぎる旅立ちですが、天国でもお健やかに・・・・合掌。

会長がいつも楽しみにしておられた月曜日のお花、

メールには「いつも月曜日　百花繚乱」と締めくくってありました。

最後に頂いたメール、削除できません（涙）。

そして、色々お手伝いいただいた、千種区のMさん親子、

同じく千種区のKさん夫妻、本当にいい仲間に恵まれました。

心から、ありがとうございました。

タグ: おくりびと, 旅立ちの花, 花屋

“旅立ちの花”には1個のコメントがあります。

1. 島根・K より:

   2010 年 4 月 4 日 12:29 PM

   お疲れさまでした。
   いいご葬儀だったのではないでしょうか・・・
   きっと旅立たれた方もお喜びだったと思います。
   当店もご葬儀に翻弄されること、しばしばですが、私たちには“仕事”でも、見送る方々にはその日だけの“大切な日”・・・・よい“旅立ちのお手伝い”ができるように一生懸命になるのみ・・・ですかね・・・