フラワーショップテラオ

お店で接客していると、「生花店」で買い慣れている方と

そうでない方に遭遇します。

そんな時、お客様に上手にセールストークをしたり

おススメの花や用途に適した品物をサゼッションできるか

花屋の力量が問われます。

先日ご来店された、あるお客様のエピソードを紹介します。

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３年ほど前の３月。卒業式や退職の行事が目白押しで

店内もかなりバタバタしていたそうです。

そこへお客様が来店されて、

「急ぎなんだけど、３０００円の花束３つ、

全部内容を変えて作ってくれませんか？」と、

私に伝えたところ、（私はその時の事を覚えていませんでした。）

ぱぱっと３つ、かわいらしい花束を、きれいなラッピングをして

お渡ししたんだそうです。（ホントに覚えてない・・）

 

その後（先日）３年ぶりにご来店されたお客様は、

自身が見た・選んだ花で作ってほしいので…と

結構な時間をかけて、一つの花束に決められました。

その時、「私結構わがままで、あれこれ言っちゃってごめんなさいね。」

✿「いえいえ、とんでもないです。」

　「実はここへは初めてじゃないんです。」・・・と３年前の話をされました。

✿（ホントに覚えてない）「あ～そうでしたか。」

　「それで、第一印象って大事だと思ったんです。おたく、あの時

　ささっと嫌な顔もせず作ってくれたんです。ラッピングもかわいくて、

　思わず花を渡す前に、実家の母に見せに行っちゃったんですよ。

　だからまたここへ来ようって思ったんです。」

✿「本当にありがとうございます。」（多謝！）

 

いろいろ話を聞いているうちに、お客様に対して「従順」なだけでは

本当にダメなんだなぁと痛感しました。

「花贈り」は「花を選んだその人」そのものなんだと。

私たちには日常の慣れた仕事の一つに過ぎないことも

お客様にとっては、一生に一度のこと、初めてのことかもしれないし・・。

「初心」を忘れず、日々精進したいですね。

 

「従順ならざる・・」と言えば思い出すこの人、「白洲次郎」。

私はこの人間が大好きである。

私も「白洲次郎」になりたい。

タグ: 初心, 従順, 白洲次郎